孤高の合奏隊ルー・ガルー始動! ニイマリコInterview

ルー・ガルー:(左から)YURINA da GOLD DIGGER、Romantic、ニイマリコ、okan photo:Rinna Shimizu

運命に導かれし妖獣たちが織りなす珠玉のアンサンブルを目撃せよ!

SHOW-OFF #091本誌より長いスペシャル・ヴァージョンでお届けします!

ソロ活動開始~ルー・ガルー誕生まで

ニイマリコ 1st Al.「The Parallax View」

--ニイさんはソロのライブ活動ではギター弾き語りをしていますが、DTMを駆使したデモトラックの配信リリース、1stアルバム「The Parallax View」(2021年)発表を経て、今回「ルー・ガルー(Loupx garoux)」というバンド名を冠して活動を開始した経緯を教えてください。

やっぱり合奏が好きで、やりたいという気持ちが湧いて。15年続けたバンド、HOMMヨ(オム)が2020年から活動休止が決まって、コロナ禍に入って気軽にライブもできなくなるし、で、自分は音楽とまだ関わるのか? そしてどんな風に? って悩むような暗黒ゾーンがありました。

その1月ですね、DEATHROさんのインストアライブに行きまして。DEATHROさんも元々COSMIC NEUROSEというバンドからソロになった人。同い年なんですけど(ソロ・アーティストの)そういえばパイセンやなぁと思いながら見ていたんです。DEATHROさんはマインドがすごくパンク、ハードコアな人ですけど、ステージングは氷室京介ルーツ全開でしょ。彼のライブを見ていたら掴めた気がしたんです。

--バンドとソロの表現方法は結構違いますよね。

私は、ロックバンド=自分を埋没させる……、バンドの一部になることが必要だと思っていたんだな、だからHOMMヨの時は自分を出す、って気持ちがさらさらなかったんです。で、私はロックバンドはHOMMヨしかやる気がないので、ソロではとりあえずロックというジャンルからは離れようと。ぼんやりと幼少期から好きだった歌が主体のR&B的アプローチで音楽をやるのはどうかなと考え、ソロアルバムを作るために曲を書き始めました。

A.N.G.E.L / ニイマリコfeat.川本真琴【official Music Video】

--bandcampでリリースしている楽曲のDTMも初心者とは思えないセンスで、ジョン・フルシアンテのソロ・アルバムを思い出したりしました。オケを流して歌うスタイルは考えませんでしたか?

機械オンチですが、bandcampでリリースした曲は宅録やDTMを見よう見まねでやってみて。でも、オケを流しながらライブをやるのは自分にはあんまり合っていないというか、カッコよくできると思えなくて。一人でやるライブはアコギの引き語りで徹底的にシンプルに、修行みたいな感じでやっています。1stアルバム『The Parallax View』は作品として完結したものなので、つくった曲を生演奏でやるならアルバムのアレンジとは全く違うことをしようと思いました。

--最近では1st収録曲の『大人はわかってくれない』の弾き語りVer.がソノシートでリリースされたり、同じ曲を色々なアレンジで披露しているのも面白いです。

ニイマリコ/大人はわかってくれない(片面ソノシート(音源が聴けるQRカード封入)+ZINE+CD-R)

新曲を作るのも推進力になるからいいんですけど、元からある曲を大切に、違うアレンジにしてフレッシュに演奏し続けていってもいいんじゃ? と思って。もちろんルー・ガルーを組んでからつくった曲もありますが、なんていうか……HOMMヨのときみたいにバンドとしてでこうやるぞ! って特別意識してつくってる感じではないですね。サブスクの時代でリリースの仕方も色々あって、既存のフォーマットに乗らなくていい、もっと自由な方法で制作したり発表してもいいんじゃないかなと考えています。伝統的なものにリスペクトも払いつつ。

合奏隊ルー・ガルーのメンバーたち

ルー・ガルー『A.N.G.E.L』 Live at ツバメスタジオ(2023.07.09)

--ルー・ガルー結成にあたり、最初に声をかけたメンバーは?

とにかく合奏するときはドラムが凄く大事だと思っているので、2021年末にYURINAさん(YURINA da GOLD DIGGER/Magic, Drums & Love)にまずはアタックしました、フラれたら諦めよう、な覚悟で……。彼女はプレイが個性的で歌もうまいし、演奏を引っ張っていく力が凄いとずっと思っていました。だからYURINAさんと組んで録音やライブをするっていうのがまずは最初のイメージ。勿論唄ってももらうような。あ、屋号をつけたのは、「ニイマリコandザ・なんとか」的な、名乗るのが苦手なだけです(笑)。

YURINAさんとは、コロナ禍になってからずっと会っていなかったのに、アルバムが出た時にわざわざ「聴いたよ、すごく良かったよ」とメッセージをくれたんです。あ、聴いてくれてるんだ! と。それで脈アリかも! て気が急いてしまい、「あの~、ちょっとお話が!」……と、テンションは体育館裏で告白! みたいな(笑)。

--(爆笑)

結構前の話ですが、たまたま彼女がDJをやっているのを見たことがあって、私が全然知らないソウルのすてきなレコードをかけたりしてて。普段からこういう音楽を聴いているから演奏があんな感じなんだ、と一人でナゾの納得をして。そのへんつっこんだら「実は私、ギター爆音! みたいな音楽が全然好きじゃないんだよね……」と言われたり。……これは面白くなるぞ~!  と思って(笑)。

--ルー・ガルーのライブを見ていても、ベースのokanさんのリフが中心になる曲があったり、R&Bやソウルのいわゆる”ポケット”というか、各楽器が他のパートの鳴らしていないタイミングや音域を埋める、ダンス・ミュージック的なアプローチをしているのを感じました。

はい。YURINAさんとコンセプトを共有したときに、リズム隊はYURINAさん自身がやっててリラックスできる、かつ、そういう音楽も好きだし弾ける人が良いよね、誰かいないかな?ってきいたら、良い子いまっせえ~! って湧いてくれて。それでokanさん(ロイジプシー/WAO!)を連れて来てもらいました。

okanさんには以前一度会ったことはあったんです。その時の印象も、可愛らしいお嬢さんて感じで、大丈夫かな? と思ったんですが、音楽も色んなジャンルを聴いていて、しっかり本人の好みも感じられて。私の大好きなベーシスト、ミシェル・ンデゲオチェロの名前を出したら、え~、あんなにかっこよくできるかなあ? なんて笑ってくれて。……で、三人で会ったその日にバキバキに意気投合、朝まで呑んじゃった(笑)。この齢で、青春かよ……! みたいな気分でした。

--キーボードのRomantic(ロマンチック☆安田/ex.爆弾ジョニー)さんは?

その後色々ありつつ、ソロ曲をリアレンジしたデモなども作って3人でスタジオに入ったりしたんですが、技術的にも音楽的にも、私がまとめるだけでは不足、限界がある……、と悩んでいた最中、2022年5月に新宿紅布でRomanticさんと引き語り同士で対バンして。爆弾ジョニーは勿論存じ上げてましたが、若くてまっすぐなロック・バンドというイメージだったので、こんなに渋くて巧い子が居たのか……と、ポカーンと観ていたんですが、彼は私と何か波長が合うものを感じたらしく「色々やれるんで必要なことあったら呼んでください!」とまで言ってくれて……、これはラッキーだな、と(笑)。

でもプロでずっと活動してきた方なので「うわー、何も出来ねぇなコイツら……」と逃げられたらどうしようと内心ビクビクでしたが(笑)、凄く穏やかな性格だしプレイヤーの良さを引き出したいという考え方をしていて、音楽に造詣が深い機材オタクなのに、私の観念的な説明とかも面白がってくれるし……。彼は制作において司令塔みたいな役割をして下さってますが、上3人からしてみると、愛すべき弟……? っていうのかな? みたいな空気になる時もあります(笑)。

--全員に必然性がある、凄いメンバーが集まりましたね。

改めて説明するとそんな感じしますね。個人的には、同じことを繰り返さないアーティストに憧れているんです。何かやる、というモードになったときは、デヴィッド・ボウイやPrimal Screamとの出会いに立ち戻っています。音楽自体はもちろんですが、より深いところ、自分が何も知らなかったとき、芯から好きなアーティストの一体何に感動してたんだろう、って何度も考えてしまいます。才能や規模は問題でなく、挑戦をし続けることが、私の活動の至上命題ですね。

ルー・ガルーの絶妙なアンサンブル

ーーRomanticさんは、わりと分かりやすく凄いですよね。エレクトロニカみたいな音作りとかオルガンも上手いし。

しかもギターもすごく上手いんですよ! でも全体の音像というものを考えて、ドラムのチューニングからベースの音作りから全部を整えてくれるんです。とはいえ、コントロールフリーク、みたいなとこは無いですね。面白いのが、彼自身は弾くとしたら多分ピアノが一番好きなんだろうなと思います。なんというか、特にピアノを弾いているときに「心」を感じますね。

--個人的な印象では、ロック要素を持っているのがYURINAさんかなと。ちょっとヴェルヴェッツ(VELVET UNDERGROUND)みたいな。

この世で一番かっこいい合奏隊ですからね! ヴェルヴェッツも、モーリン・タッカーが引っ張ってると思ってます。でもルー・リードがそもそもソウル・ミュージックが大好きな人でしょ?  バンドとしてはロックのカテゴリーで紹介されますが、音楽的な収まりはそれに留まっているとは私は思っていません。名前を出してくださり、ありがとうございます!

ニイマリコ楽曲の個性と魅力

【視線X】「音楽のとびら」#8 ルー・ガルー live at 下北沢LIVEHAUS

--ニイさんの楽曲自体はしっとりしているというか、ブラック・ミュージックそのものではないですよね。Bandcampで発表している「Maps to the stars」という曲が凄く好きで、バラードと言える曲だと思うんですけど、ノリが16ビートというかJ.ディラみたいなビートになっていて面白いというか。

良く言い過ぎです!(笑) 「Maps to the stars」は実はシビアな心情で作った曲で。コロナ禍も収まらず社会はめちゃくちゃ、戦争が起こった……、ううっ! となりながら、でも自分を生かす力をくれたのはずっと音楽、芸術、憧れの人たちで……、みたいなことを、かなり素直に書きました。大袈裟なんですが、んなクソデカ感情をビヨンセでもねえテメーがバラードかましてんのかよ~? ……って、壮大な袋小路に入っちゃう私もいて……、多分それで妙なアレンジになるんですね、こんなふうに面白がっていただけることもありますが(笑)。

一人でこねくり回してるとどうにもそうなってしまい、でもルー・ガルーはニイちゃんソロなんだから、そんな感情を臆さず出していいんじゃないかとか、考えてくれたり。で、アレンジはつくってますね。どんなバージョンでやってもこの曲は人気者で、とても嬉しいです。

”音楽四天王”からの影響

ーーニイさんの楽曲は内省的ではあるけれど、自分に向けてというより他人を励ますような力があるように感じます。

あ、それはボウイ・パワーだ(笑)。なんやかんやで最終的には楽しもうぜ、みたいな。

--それに関連して、ニイさんがよく名前を挙げるデヴィッド・ボウイとPrimal Screamのボビー・ギレスピー、もう一つ誰か挙げるとしたら?

(即答で)マイケル・ジャクソン! ……とカート・コバーンですね。人生に影響を与えた音楽四天王、この4人は私の感情の喜怒哀楽を表している気がしてて。喜がマイケル、怒がカート、哀がボビー、楽がボウイ。

--音楽四天王! 面白いですね。

特にマイケルは、ほんの幼少期に音楽の扉を開けてくれた存在。凄くかっこよくて鮮烈だったし、言葉もおぼつかない時期でしたが自然とモノマネをするようになって。まあ仮面ライダーとかの決めポーズをやるノリですよ。両親、大人は喜ぶじゃないですか、子供がそんなことしたら面白いから(笑)。それで、外の世界というか、社会かな、とコミュニケーションがとれたような気がしたんでしょうね。

だから喜がマイケルの担当。”Maps to the stars”のジャケット画像はマイケルの足の写真をiPhoneで適当に撮ったものなんですけど、ほんとうに実家の部屋に貼りっぱなしのポスターなんですよ。こんな感じで、スターが導いてくれるというより、一方的に”北極星”をずっと目指して歩いてるだけなんだ、って曲ですね、これは。

Maps to the stars ジャケット画像

歌声とキャラクター

ーー最近、ニイさんの2年くらい前のライブ動画を見たんですけど、歌い方が全然変わっていますよね。置くような感じだったのが、ヴィブラートもかけるようになっていて。

うーん、技術的なことはあまり意識してないんですが、シンプルに気持ちが変わったんですかね? アルバムを作った時に、録音をしたツバメスタジオの君島結さんが「ニイさんの声は全然聞き疲れしない声ですね」と言ってくれたことがまず嬉しかった。なんの特徴もない声、好きなかんじでもないし、自分の良さがずっとわからなかったんです。小細工なし! ストレートにガッといく! みたいな歌声に、本当はなりたい、カートやボビーみたいな。

HOMMヨの時も、感情が出てる感じにならないように意識して直線的に歌うようにしていました。一人アコギの弾き語りで、そのアプローチは素朴すぎかな~、歌にもう少し面白みを持たせないと聴いている人がつまらないかな~と思ったことが、歌についての客観視の始まりで。弾き語りが良い訓練になったのかも。時間を割いてライブを観に来てくれているお客さんには楽しんでもらいたいですしね……。

そういえば先日のレコーディングでメンバーが「ニュアンスの王」と言ってくれて(笑)。ニュアンスかあ、と。演技をしてるんじゃなく、……そう、演技はダメなんですよ、歌唱でくさみが出るのは嫌なので。うまく言えないんですが、その曲の世界の人の身体に、スポッと丸ごと入るような感じですね、最近は。

ーー個人的に80年代後半や90年代初頭のイメージ・アルバム等に収録されている、声優さんや俳優さんの歌も好きでよく聴くのですが、歌手の歌い方や歌唱力とは違う独特の表現力がありますよね。

一時期『ヒプノシスマイク』というプロジェクトに感心していたんですけど、あれはいわゆる「キャラソン」を生きたものとして立たせてるわけじゃないですか、半分セリフでもあるラップ、というアプローチで。

--ニイさんがアイドルの方をゲストにインタビュアーを務める高円寺Punditでのトーク・イベント『時刻と時間』でもキャラクターを想定して作詞・作曲すると話していましたね。

カナミル(おやすみホログラム)さんがゲストの回ですね。私は自分で曲を書くときに、まずキャラクターを立てて、その人になって作ったり唄うことによって、曲に没入して唄っているのかなーと。憑依とは違いますね、キャラクターは自分で編み出してるから(笑)。てことは、そのキャラクターって絶対に自分なんですよね。

ソロだから自分を前に出さないといけない! て追い詰めたところで、……なんかリアリティがない! って壁にぶち当たってしまって。「ニイさんて歌手のわりにエゴがなさすぎですね」とRomanticさんにも言われたり、バレバレ(笑)。そういうタイプではないのに一生懸命エゴとやらを探してもしょうがないじゃないですか。もうこれが俺だ、ってやるしかない(笑)。エゴというものが最早、私の場合はそういう形をしているのかな~、……ああ、まわりくどい(笑)。

ルー・ガルー、絶賛レコーディング中!!

--ルー・ガルーはライブ以外の予定もありますか?

実はレコーディングをしてて、9月・10月・11月と1曲ずつ、まずはBandcampでシングルとして配信リリースするつもりです。曲単体でも、全体で追っても、引っかかってもらえるように頑張ってるつもり。わかりにくいかもですが……、お客さんの感性を……、なんというか信じて。色々考えてますよ! こういう作業はスリリングで面白いです、大変だけど色々と(笑)。この記事を読んでいる方は、どうぞお察し下さい!!! まずはニイマリコのbandcampを要チェック! よろしくお願いしまーす!

--ルー・ガルーのライブの感じがレコーディングされていたら楽しみですね!

凄くいいものになるんじゃないかと……、まだミックス終わってないんですが! Romanticさんすら、ある曲に関しては「僕はこんな音楽は聴いたことがありません!」と興奮している様子だったので(笑)。

--ロボットとかAIみたいな反応ですね(笑)。「コレハ……ナンデスカ」みたいな(笑)。

涙がツーッ、みたいな? 綾波か?(笑) 色んなレコーディングに立ち会ってきたはずな人が新しい何かを感じられたなら成功かなって(笑)。レコーディングもとても楽しくやれました。エンジニアの人からも「こんなハッピーな人達が作っているとは思えないっすね……」と言われたりして。引き続き頑張らないと!

ルー・ガルー 第一弾配信シングル ”アーリーサマー”

ルー・ガルー 第二弾配信シングル ”心臓抜き”

ルー・ガルー 第三弾配信シングル ”PARALLEL”

--ルー・ガルーは他のメンバーがバンドの演奏に没入して貢献しているのも凄く良いです。

音自体で表現ができる人たちだと思いますよ、私よりずっと。HOMMヨのメンバーに対してもそう思ってます。かっこよく言うと、出している音が視える人に私はお声がけする人生で(笑)。

たとえばokanさんは本来はベース・ボーカルなんですね。歌心があって、指ももっと動けるけど、ずっと同じリフを弾いてる曲もあります。そのワンフレーズのアクセントの位置、ニュアンスをどうするのか話し合ったりしてるスタジオ作業が楽しいんです。それぞれ修羅場をくぐり抜けてきた猛者たちなので(笑)。

さっき言ったみたいな、この限られた時間をドツボにはまらないように、濃いひとときをビールも交えつつ楽しく終わらせる。そんな日々の積み重ねが静かに爆発するようなライブを、お客さんに見て貰えたらいいな。

今後の活動・目標

--ルー・ガルーで今後実現したいことや目標は?

11/23の渋谷WWWワンマン・ライブをなんとかする! WWWでワンマンをすることは、YURINAさんに声をかける時から決めていて。シャレで11/23(イイニイサン)の日にWWWが取れたらマジで実行します! って言ってたら、なんと取れちゃったんです(笑)。じゃあやれってことだ、って、このケツからスケジュールを決めて。私は何というか、「売れたいぜ! ドーン!!!」みたいな気持ちが基本的にずっとない人間で「わーい! 楽しいな!」ってなったら、良くも悪くも際限なくやってしまうところがあり(笑)。

ただ、(作詞提供していた)ヤナミュー(ヤなことそっとミュート)さんのメンバーとお話ししたときに、「みんな表現の可能性がすごくあるから、もっとじっくりやれば?」みたいなことを迂闊にも言ってしまったことがあって。私ののんびりした発言に対して、アイドルはスピード感が命、アイドルの1年はバンドの5、6年みたいなもんなんですよ、って答えられた衝撃がまだ残っています。

「心臓抜き L’Arrache-cœur」/ ルー・ガルー(Performance: 間宮まに ex.ヤなことそっとミュート)

この考え方は、若者の力を消費するような負の側面もあるとは思うんですけど、……その時の私は32歳、ボウイが亡くなった2016年だったかな、偉そうに言ってたけど、じゃあ、おまえはじっくりやったんだろ? って、アラフォーになった自分に突きつけてやったら、どうなんだ? と。それこそやったことないことだなって思ったんです。なんで、今の目標は渋谷WWWは成功した! とルー・ガルーが思えるかどうかです。

そのあとのことは、……散々威勢の良いことを言っといて無責任かもですが、何も考えられない(笑)。終わったあとの自分に聞いてみたいですね! どーすんだよオイ! ってほっぺた引っ叩いて。

ニイマリコと高円寺

--最後に、高円寺のフリーペーパーなので、ニイさんの高円寺エピソードとかを伺ってもいいですか?

……面白いことは載せられない話ばっかりだ(笑)! 中学・高校と中央線っ子だったので、中野・高円寺への寄り道が日常で。今は”サブカル”とか呼ばれるのかもですが私にとっては”アングラ”の街ですかねー……(遠い目)。

--中にいると忘れがちですが、確かにアングラの街でしたね~。

でも、2005年にバンドを始めてからは旧20000V! 濃い思い出や出会いが沢山あります。たとえば、YURINAさんの母船バンドであるMagic,Drums&Loveのメンバー、FUNK O’ney “The Diamond” さんが所属していた撃鉄というバンドとHOMMヨで対バンしたのも旧20000Vが最初。フジロックのROOKIE A GO-GOに彼らが出た直後だったんじゃないかな。ルーツはバラバラっぼいけど事故的にまとまれた、みたいなニュー・ウェーヴサウンドに、ちょっとファンクの要素があって、すごくかっこよかった。でもお客さんが全然いないの(笑)。

そういう、情報的には有名? というのかな、はずのバンドのライブに全然お客さんがいない、きったない空間(褒めています)を痛快に思ってましたね。関西ゼロ世代と呼ばれていたアーティストたちが大好きで、目当てで観に行ったり。ステージに立つ側から客側から、色んなライブを見ながら、これだ! 俺は今パンクの中枢に居る! みたいな気持ちだったんですかね。

当時撃鉄もHOMMヨも、お互い若くてトンガってたからか、初対バン時にはあんまり話はしなかったけど、徐々に仲良くなっていってから、ある時FUNK O’ney “The Diamond” さんに「ニイちゃんはずっとソウル・シンガーだと俺は思ってるよ。心外かもだけど、なんかロックの唄い方じゃないし」と、突然言われたことが印象的で、今やろうとしていることにも繋がっている気がします。ターシー(FUNK O’ney氏の愛称)、この場を借りて、どうもありがとう!

--ニイさんが高円寺でよく行くお店とかはありますか?

……あ、タイ料理屋の「バーン・イサーン」が好きです! ずっと通ってる、愛してますバーン・イサーン! 東京で一番なくなって欲しくないお店! 遅くまで開いてるし、気軽に行けてタイ料理食ったったな~、な満足度が高い。知り合いのバンドマンが働いてたりささやかに打ち上げしてたりするのに鉢合うとか、おー、とか挨拶するだけ、みたいなさ、そういうのが漫画っぽくて嬉しかったし(笑)。あと沖縄料理の「抱瓶」も好きです、おいしくてやさしい。

--最後に心あたたまるエピソードをありがとうございます(笑)。ワンマンライブ、楽しみにしています!

PROFILE

ルー・ガルー

photo:Rinna Shimizu

フランス語で人狼。HOMMヨ(活動休止中)のニイマリコの楽曲を演奏する合奏隊。ニイマリコ(Vo.&G)、YURINA da GOLD DIGGER(Ds.&Vo.)、okan(Ba.&Vo.)、Romantic(Syn.&Vo.)の4人。

ニイマリコ公式サイト

https://infoinfonii.wixsite.com/niimariko

LIVE INFORMATION

ルー・ガルー ONE MAN SHOW「Les Loups entre eux」

2023年11月23日(木・祝)渋谷WWW
Open 18:00 / Start 19:00
Adv. \4,000 (+1D) / Door \4,500 (+1D)

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ABOUT US
山藤 輝之
有限会社 HOT WIRE GROUPでイベントや編集、広報やWebサイト運営などのお仕事をしています。音楽好きです。